こんにちは。高野です。
今回は、「長期インターン」と「短期インターン」について、インターンとして学生を受け入れる期間の観点から比較して説明します。
「長期インターンってどれくらいの長さが一般的なのか?」
「どれくらいの期間を想定すれば、責任のある仕事を任せられるのか?」
と、言ったような人事の方々のお悩みはここで解決しましょう!
目次
長期インターンシップはどれくらいの期間なのか?
長期インターンシップは、一般的に1ヶ月以上のものを指します。
長期インターンシップに参加する学生は、「体験にとどまらず、実務を通して仕事や社会を知り、企業・業界理解をする」ことを目的としています。
一方企業は、「長期で参加する以上戦力として実務に取り組むこと、実務の中で業務や社風を知ってもらい、仕事のパフォーマンスや組織マッチを見極めること」を目的に学生を受け入れます。
期間が異なることで、短期インターンシップとはどのような違いがあるのでしょうか?後ほど詳しくお話しますが、学生が短期インターンシップで経験できるのは、グループワークや会社説明などの体験型のものが多くなります。
一方長期インターンシップで経験できるのは、実務経験(営業やエンジニアとしての開発など)を通じて成果を上げ、実際に会社の利益にコミットすることで初めて得られるビジネス経験です。しかし、長期になると具体的に何ヶ月やるのか決めづらいのも事実です。会社の状況も変わりますし、学生の都合もあるため、あらかじめ半年や1年のインターンと決め込むのはなかなか難しいものです。
そこで、2つの解決方法をご紹介します!
<その1> 3ヶ月など、短めに期間を決めて、よければ延長する
新卒採用にむけて長期インターンシップを取り入れたい企業におすすめの方法です。
「母集団形成に留まるようなインターンシップは不要だけど、インターンシップでマッチングを図って新卒採用したい」といった場合には、3ヶ月程度を目安に仕事に入ってもらって、その期間の成果に応じて、内定・インターンシップ継続・インターンシップ終了などを学生に伝えます。戦力としてのインターンシップではない場合、始めから3ヶ月と決めておくことで、インターンシップの時期が明確になるので、企業としても学生としてもスムーズに終了できます。
また、期間を短めにすることでできるだけ多くの学生を受け入れられることもメリットです。
<その2> 1ヶ月毎の更新制度
面接ではわからないことも多いのでインターンシップをやるわけですから、インターンシップ採用のハードルが高すぎるのも有効とは言えません。組織マッチや業務パフォーマンスが心配な方は、1ヶ月ごとに目標設定をしてその達成状況で継続していくような制度にするのがよいでしょう。あらかじめ説明があって学生も了承していれば問題ありません。
目標は最低限のハードルがいいですね。高すぎる目標はプレッシャーになるケースもあります。
長期インターンシップまとめ
- 長期インターンシップは1ヶ月以上からで、3ヶ月以上が一般的
- 長期インターンシップで学生が任される仕事は社会人レベルの実践的なもの
- 具体的に何ヶ月やるかは、目的毎に臨機応変に設定できる
短期インターンシップはどれくらいの期間なのか?
短期インターンシップの期間は一般的に1日〜2週間ほどです。
最近では、学生が参加しやすい大学の長期休暇期間に行われる「サマーインターン」や「ウィンターインターン」などが多く目立ちます。特にサマーインターンは、多くの学生が就職活動を意識し始めるきっかけになるため、学生からの応募が増加し、企業側の短期インターンシップの開催数も非常に多くなっています。
最近は数時間で行うような1dayインターンシップも注目されています。1dayインターンシップは、企業にとっても、
- グループワークなどのコンテンツ準備が比較的簡易
- 社員の拘束時間が短い
などといったメリットがある上、より多くの企業のインターンシップに参加して就職の選択肢を増やしたいという学生のニーズも満たしていることもあり、取り入れる企業が増えています。
ただ、1日という短い時間で実施できる内容は限られるため、多くが単なる説明会に近いものになってしまっているのも現状としてあげられます。そういった背景から、短期インターンは参加しやすい反面、内容への不満足などが見受けられます。参加したインターンシップに不満が残った理由として多く挙げられるのが、「会社説明だけで終わってしまった」や「会社の雰囲気が伝わってこなかった」でした。
やはり短い日程で学生に経験させてあげられることは限られてくるようです。
一方、学生が求めるのは実際に行う仕事内容を知ること!企業で働く自分を、インターンシップを通じて具体的なイメージとして持ちたいと考えている学生が多くいるようですね。
◇参考
就職白書2018 -インターンシップ編-(リクルートキャリア)
短期インターンシップまとめ
- 大学生が参加しやすい時期に開催できる
- 1dayインターンシップなどは、企業側のコストも少なく抑えて開催できる
- 反面、短い日程では学生が満足する経験を与えられない可能性もある
長期インターンシップ中、学生は週にどれくらいコミットするのか?
長期インターンシップでは、学生は週に2〜3日ほど会社に勤務するのが一般的です。
ちなみに、こちらは株式会社アイタンクジャパンで営業職として活躍するインターン生の一週間のスケジュールです。

授業とインターンシップの両立の一例がこちらです。このように、学校生活もインターンシップもどちらも頑張りながら、自己成長と会社の業績に貢献する学生もいます。
大切なのは、企業と学生との間で、
- どれだけ真剣にインターンシップに取り組めるか
- どういう仕事を任されたいか、やってみたいか
- どういう目標に向かってインターンシップをするか
といった共通認識を持つことです。
話し合いの中で、企業も学生もwin-winで働くことができるルールを決めるのがオススメです。
勤務期間が長いからこそ、任せられる仕事がある!
ここからは、長期インターンシップに参加しているインターン生が実際にどのような仕事を任されているか、紹介します!
例えば、長期インターンシップで学生を雇った時に、営業の仕事を任せたとしましょう。ほとんどの学生はインターン未経験なので、ましてや営業に関する知識なんてありません。戦力化するためには一定のプロセスを踏む必要があります。

営業未経験の学生でも、1ヶ月〜2ヶ月で一般的なビジネスマナーや営業の型を身につけ、テレアポや先輩社員の営業同行などで着実に成長していきます。
3ヶ月目には自分の予算を持って営業活動を開始します。受注すればインターン生がクライアントを担当することになります。
4ヶ月目には、クライアントとの深い関係の構築が求められるフォロー業務も行います。ここまで成長すれば、インターンシップ半年後には後輩インターンの面倒も見れる一人前の営業マンに成長できます。
長期インターンシップだからこそ、営業に欠かせないクライアントとの関係構築のような時間のかかる仕事が任せることができるのです。
長期インターンシップと短期インターンシップをデータから比較
ここまで長期インターンシップと短期インターンシップについて、期間を軸に紹介をしてきました。 ここでは実際にデータをもとにして両者の比較をしていきたいと思います。
期間別のインターン実施割合を紹介
まずこちらのグラフをご覧ください。インターンシップの実施期間別の割合を紹介しています。

実際にデータを見てみると、長期インターンシップの実施割合は非常に少ないようですね。インターンシップ=就職活動と行ったイメージがある中ではこのような結果になることは不自然ではないのかもしれません。
しかし実施する会社が少ないという現状で、他社よりも早く長期インターンシップを導入することで、早いうちから学生と接点を持ち続けられるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は長期インターンシップと短期インターンシップの期間を軸に比較してきました。ここで簡単におさらいしておきましょう。
長期インターンシップでは実施期間が長い分、学生に実務を任せることができました。企業にとっては、実務を通して早いうちから学生との接点を継続的に持ち続けることができます。
短期インターンシップでは、実施期間が短い分、企画やインターンシップに割く時間が短くなるので、社員の負担を削減したり、数多く開催したりすることができました。
実際にデータを見てみると、長期インターンシップを実施している企業は少ないようですが、少ないからこそいま実施することで他社を一歩リードできそうです。
以上、長期インターンシップと短期インターンシップについて期間を軸に紹介をしてきました。どちらを導入すればいいか迷っている人事の方々に参考にしていただけると嬉しいです!
また、長期インターンシップの基本知識についてさらに知りたいという方にはこちらの資料がおすすめです!